Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

「どのみち、海へ行ったのであろうけれど……」

「お怪我がなければようござんすね、この辺の海は荒いそうですから」

「今宵は、もう諦めて、明朝早く探しに行こう。それから、夜中何ぞ急用でも起った時は、その柱の下にある小さなボタンを、三ツばかり押してみるがよい、それが拙者の枕許まで響いて来る。拙者の方でも、何か用事の起った時は、同じような仕掛で、この丸いものが鳴り出すようにしてあるから」

これはおたがいの部屋に通ずる電気仕掛のベルでありました。駒井自身の工夫と設計にかかるものであることは申すまでもありますまい。これを押せばむこうのお居間の鈴が鳴るということが、お角にはなんだか魔術のように思われます。けれども、甚三郎はそれだけの注意を与えたきりで、この小屋とは棟を別にしている番所の内の、己れの居間へ帰って行きました。

もし明朝になっても、明日になっても、清吉の行方がわからなかったらどうでしょう。またもし、お角の身体がほんとうに回復したのならよいけれど、これが一時の元気であって、明日からまたぶり返して枕が上らないようになったらどうでしょう。

いったん、捨てられた洲崎の遠見の番所は、まるで孤島の中にあるようなものです。