Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
絶叫と共に、ざんぶと水の音が立ちました。米友は橋の欄干に、一領の衣類がひっかかっているのを見ました。それは身分ある女の着るべき裲襠であります。
「おい、どうしたんだ」
提灯をかざして橋の下を見ると、波の上に慥に物影があって、しきりに浮きつ沈みつしていることを認めました。
「はい、ムクがいるから助かります、この犬が、わたしを助けてくれます」
水の中から人の声。
「ナニ、ムクだって? 犬がお前を助けるんだって、それじゃあお前は、君公だな」
米友は、橋の板を踏み鳴らしました。
「チェッ」
槍を橋板の上へさしおいて、
「ばかにしてやがら、この尾上岩藤のお化けみたようなやつが癪に触らあ、何だって今頃、両国橋をうろついてるんだ、駒井能登守という野郎にだまされて、それからいいかげんのところで抛り出されて、身の振り方に困ってここへ身投げに来たんだろう、ザマあ見やがれ、俺らは知らねえぞ、第一、このビラシャラが癪に触らあ、この尾上岩藤が気に喰わねえ、ザマあ見やがれ」
米友はこう言って罵って、欄干にひっかかっている裲襠を蹴飛ばしたが、それでも提灯をずっと下げて川の中を見下ろし、