Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

ことに美しい男に化けて出ては、若い婦人を悩ますことが好きであったと申すこと。ところが、我々がここへ来てからは、とんとそれらの物共が姿を見せぬ、化かしても化かし甲斐がないものと狐にまで見限られたか、それとも、彼等には大の禁物な飛道具や、煙硝の臭いで寄りつかぬものか、絶えて今まで悪戯らしい形跡も見えなかったが、たった今の物音でなるほどと感づいたわい」

こんなことを言いました。お角はさすがに女だから、それを聞いて、襟元が急に寒くなったように思い、

「そんなに性の悪いお稲荷様があるんでございますか」

「全く、性質のよくない稲荷じゃ。ことにその三吉狐とやらは先祖が男に化けて、村の若い娘と契り、かえって娘の情に引かされて、大武岬の鼻というのから身投げをして、心中を遂げてしまったということから、どうもその子孫の狐が嫉み心が強くて、男と女の間に水を注したがると申すこと」

「いやですね」

「だから、この界隈で、男女寄り合って話をしていると、必ずその三吉狐が邪魔に来る、それは相思のなかであろうともなかろうとも、男女がさし向いで話をすることを、その狐は理由なしに嫉む、そうしてその腹癒せのために、何か悪戯をして帰るとのことじゃ。