Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
「さあ、焼けました、もう一つお上んなさいまし。南条の先生、こいつも焼けていますぜ、五十嵐の先生、もう一ついかがでございます」
と言って、木の枝をうまく渡して、焚火に燻べておいた餅を片手で摘み上げ、
「碓氷峠の名物、碓氷の貞光の力餅というのがこれなんでございます」
得意げに餅を焼いて、二人にすすめ、
「何しろ源頼光の四天王となるくらいの豪傑ですから、碓氷の貞光という人も、こちとらと違って、子供の時分から親孝行だったてことでございますよ。親孝行で、そうして餅が好きだったと言いますがね、親孝行で餅が好きだからようございますよ、間違って酒が好きであってごろうじろ、トテも親孝行は勤まりませんや。どうも酒飲みにはあんまり親孝行はありませんね。俺の知ってる野郎にかなりの呑抜があって、親不孝の方にかけちゃ、ずいぶん退けを取らねえ野郎ですが、或る時、食い酔って家へ帰ると、つい寝ていた親爺の薬鑵頭を蹴飛ばしちまいましてね、あ、こりゃ勿体ねえことをしたと言ったもんです、それを親爺が聞いて、まあ倅や、お前も親の頭を蹴って勿体ないと言ってくれるようになったか、それでわしも安心したと嬉しがっていると、野郎が言うことにゃ、おやおや、お爺さんの頭か、俺ゃまた大事の燗徳利かと思ったと、そうぬかすんですから、こんなのは、とても親孝行の方には向き