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Japanische Klassiker mit Furigana

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やまびこおとめ

山彦乙女

山本 周五郎

Lesen Sie 山彦乙女 (やまびこおとめ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.360 Zeichen · 251 Bildschirme

Aozora Bunko

「しかし、それは、ねえ……」

村田平四郎はこう云い渋って、そうしてなにやら補足的な、一種の手まねをした。

主人役がそんなことをしては悪い。というのであろう。彼はいつもそんなふうに、云いたいことをしまいまで云わず、半分は手まねとか、身ぶりなどで補うのが癖であった。

「いや、とにかくその接待というのが、とてもつきあえるものじゃないし、ほかにちょっとわけもあるんだ」

「理由なんかいいよ、手筈をきめましょう」

重兵衛は独りで勇み立った。

そこで松室泰助が来たら、役所に急用ができたと云わせ、半之助がさきに寺を出る。あとはそれぞれの口実で、木挽町の山村座の茶屋に集まる。ということに定った。

そこで重兵衛は松室とうちあわせのため、坂の下まで迎えにゆき、三人は方丈へあがったが、まもなく客が来はじめたので、半之助はおちついている暇はなかった。

客は思いがけなく多かった。単に多いばかりでなく、それには谷町の計画があったらしい。なんら縁のない客が四人もいて、読経の始まるまえに、冲左衛門はかれらに、半之助を紹介し、よろしく頼む、というようなことまで云った。

かれらはそれぞれが、その役所の支配といった身分で、なにか冲左衛門と特殊な関係でもあるのか、半之助に対してもあいそよく、「暇があったら、自宅のほうへでも、ぜひ遊びに寄って下さい」