Japanische Klassiker mit Furigana
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やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
Lesen Sie 山彦乙女 (やまびこおとめ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.360 Zeichen · 251 Bildschirme
三
汗を拭き終ると、かれらはその女主人に、新しい着物を着せた。
そのときふいに雷鳴がおそいかかった。
白いいなずまが横さまにひらめき、同時にぱりぱりと、つんざくような音が鳴りはためいた。若者たちの、一人が畳に俯伏し、他の二人がとびあがるのを、半之助は見た。
女は平然と立っていた。
片手で袂を抱え、片手を帯の上に置いて、そして、その顔を、こちらへ向けた。
女は半之助を認めたようであった。半之助は息が詰るように思った。女の顔は単に美しいというより、一種の悪徳を想わせる美しさであった。それはまる顔とも、細おもてともいいかねた。上唇のわきに、かなり大きなほくろがあるのと、極めて個性のつよい双眸(彼はかつて一度もそういう眼を見たことがなかった)その二つが半之助の眼に灼きついた。
座敷の中は、黄昏のように、暗くなっていた。いなずまは白く、青く、ひらめき、走り、雷鳴は建物ぜんたいを震撼させ、揺りたてるように思えた。
三
ふと気がつくと、女はもうそこにいなかった。
半之助は魅せられたもののように、だれもいなくなった座敷の、ひとところを見まもっていた。そこに、漆塗りの半※(「插」