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Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.193 Zeichen · 131 Bildschirme

Aozora Bunko

私が「私の心持」を持ち出すのは、彼に向って要求する「二人一緒に」の心持が拒まれ、歪められてからのことだ。

私が、自分の意欲で生活を作造しなければ安ぜられない人間であるのは、彼の為にも気の毒であった。はっきり自分がそれを見抜かず、甘い人道主義の感傷で、彼の性格をリモーデルし得るなどと思ったのは大きな、誤であった。人間の見方が浅かったのだ。

自分が離れようとすると、Aはやっきになる。愛の言葉を繰返す。

失おうとして、その尊さを覚えるのか、又は、失くしては惜しい、古着をため、古手紙をためて置くに類するしわさからか。

Aが、私が断然たる所置をとったら、どうするか。彼は、すべての仕事をすてて仕舞う。と云う。

その言葉は、私を深く考えさせる。驚かされる。その一事のためにばかり私は、幾度も決行しかねたのであった。

然し、

若し、彼が、云う如く私に命がけで愛を感じて居るとしたら、もう少しは私の中心要求と云うものが感じられ、私も彼に万事を許せる寛容さを、直覚し、相流通する筈だ。

そんなことはない。

毎日彼は幾度仕事仕事と云うか

而も、その仕事を、私と離れたことですて得るとしたら、仕事も亦、彼の生命を代表するものではない。