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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lesen Sie 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.260 Zeichen · 418 Bildschirme

Aozora Bunko

努めて平静にもどろうとしているらしい悦之進であったが、やがてやや心に自信がそなわるといつものような調子で文八に頼んだ。

「すまないが、老公へそっと、お取次ぎしてくれないか。……朝夕、お側に仕えているおれが、ひとに取次ぎをたのむなどというのはおかしいが……今朝はなんだかお叱りがあるような気がする。ゆうべ、おいいつけも仰がずに、無断で駈け出したことも、あとで不覚をしたと悔いられているし、なお、毎朝のご用を欠いて、今頃、もどって来たことも、重々、お詫びをせねばならぬ」

「そんなお心のせまいご隠居さまではあらせられぬ。……ひとりで行き難ければ、いっしょに参ろう、お縁先から」

文八は、さきに歩いた。

そして三畳間の学問所の横からおそるおそる近づいた。

ふたりのすがたを、老公はすぐ窓から見た。文八が、縁にあがって、ものをいうまで、こっちを見なかった。

「……申しあげます。悦之進どのがただいま、もどりましてございまする。昨夜、変事とともに、無断に出たことやら、今朝、夜明けてから立帰りました罪を、ひどく申し訳ない儀と」

かれに代って、文八は縷々いいわけをいいはじめたが、みなまで聞かぬうちに、