Japanische Klassiker mit Furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lesen Sie 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.260 Zeichen · 418 Bildschirme
番犬浪人の牟礼大八と浮田甚兵衛も血にまみれていた。
「斬ろっ、斬るなら斬ろ」
大八は、血にあがって、いうことも少し狂わしく、わめきつづけていた。
為がいった。
「佐々の旦那。寺からいろんな物は借りて来たが、いっそのこと、寺の衆に頼んじまったらどうです。こんなうじ虫」
「わし達の手にかけた者だ、癒すのも、わし達の手でやろう」
「えっ、そんな面倒まで、見てやるつもりですか。寺に頼めねえなら、村の百姓家へでも運びこんでは」
「いやいや、百姓たちの迷惑になろう。こんな血なまぐさいものを、村へ持ちこむだけでもおもしろくない」
「では、どうするんで」
「この小屋が手頃。こん夜からわしもここに泊るから、おまえ達も気のどくだが、二、三人ずつ交る交る看護にここへ泊ってくれい」
「へえ……この寒いのに、ここへ寝泊りするんですか」
「ぜひもない」
「懲らしたやつらを、またそんなに甘やかすくらいなら、やはり喧嘩しねえほうがようございましたね」
「……まあ、そんなものかな」
介三郎は苦笑をうかべた。
提灯の灯と人影が一かたまりになってここへ来た。役人とすぐわかる。小屋に近づくまでのあいだ、枯れ草に提灯をかざしていた。