Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme
十一
そこで、私は昨夜の一伍一什を、すっかり彼に打開けてしまいました。覗き眼鏡の秘密をあかす時には、それでも随分恥かしい思いをしたことですが、相手の聞き上手が、いつの間にか、臆病者の私を多弁にしてしまったのでした。
十一
河野は私の話しに、非常な興味を覚えた様に見えました。殊に覗き眼鏡の仕掛は、彼を有頂天にさせました。
「その鏡というのはどれです」
彼は何よりも先に、それを聞くのでした。私が夏外套を取って、例の仕掛を見せてやりますと、
「ホウ、なるほど、なるほど、うまいことを考えたものですね」
彼はしきりに感心しながら、自らそれを覗いて見るのです。
「たしかに、ここへそんな影が映ったのですね。今もおっしゃる通り、幻にしては変ですね。しかし、その女は(多分女でしょうね)少くとも大怪我をしているはずですから、それが今まで知れないというのもおかしいけれど」
そして、暫くの間、彼は何か考えに耽っている様子でしたが、やがて、
「いや、必ずしも不可能ではありませんよ。もし被害者が怪我をしただけだとするとおかしいけれど、その女が死んでしまったとすれば、死骸を隠して、あとの血潮などは拭きとることも出来ますからね」