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Japanische Klassiker mit Furigana

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こはんていじけん

湖畔亭事件

江戸川 乱歩

Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、その男が犯罪に関係のあることは、時間の点から考えて、殆ど確実であります。ところが、三造によれば、それが私と一しょに素人探偵を気取っている、あの河野であったらしいというのです。

「では、河野が人殺しの本人なのだろうか」

ふと、私はいうにいわれぬ恐怖を感じました。もし浴場にあの様に多量の血潮が流れていず、或は流れていても、それが絵の具だとか他の動物の血液だとかであったならば、河野の風変りな性質と考え合せて、彼のいたずらだとも想像出来るのでしょうが、不幸にして血痕は明かに人間の血液に相違ないことが判明し、その分量も、拭き取った痕跡から推して、被害者の生命を奪うに十分なものだということが分っているのですから、その時浴場にいたのが河野に間違いないとすると、彼こそ恐るべき犯罪者なのであります。

でも、河野は何ゆえに長吉を殺したのでしょう。又、その死体をいかに処分することが出来たのでしょう。それらの点を考えると、まさか彼が犯人だとは想像出来ません。第一先夜の怪しい人影だけでも、彼の無罪を証拠立てるに十分ではないでしょうか。それに、普通の人間だったら、殺人罪を犯した上、のめのめと現場に止まって、探偵の真似なんか出来るはずがないのです。