Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

わしはどこまでも、呂宋兵衛のいくところまで追いつめて、かれの首を見ずにはおかぬ。民部、止めるなッ」

いいすてるが早いか、馬の鞍つぼをたたいて、まっしぐらに走りだした。と咲耶子も、

「お待ちあそばせや、伊那丸さま。人穴の殿堂は、この咲耶子が空んじている道、踏みやぶる間道をごあんないいたしましょうぞ」

手綱をあざやかに、ひらりと駒におどった武装の少女は一鞭あてるよと見るまに、これも、伊那丸にかけつづいた。

ことここにいたっては、思慮ぶかい小幡民部も、もうこれまでである、いちかばちかと、決心して、

「加賀見忍剣どの。木隠龍太郎どの」

と声高らかに呼ばわった。

「おお」

「おおう」

「そこもとたちふたりは、若君の右翼左翼となり、おのおの二十名ずつの兵を具して、おそばをはなれず、ご先途を見とどけられよ、早く早く」

「かしこまッた」

軍師に礼をほどこして、ふたりは馬に鞭をくれる。

「つぎに山県蔦之助どの。巽小文治どの」

「おう」

「おう」

「ご両所たちは搦手の先陣。まず小文治どのは槍組十五名の猛者をつれて、人穴の殿堂よりながれ落ちている水門口をやぶり、まッ先に洞門のなかへ斬りこまれよ」