Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
三
「ものものしい庭の手のそうどう、ありゃなにごとじゃ、夜討ちか?」
「いや、お案じなされますな、それほどな人数とも思われませぬ」
「領主の城郭へ押しかける盗賊もあるまい。では、何者が乱入したのじゃ」
「よくは目的がわかりませぬが、ことによると、源氏閣に監禁しておく女を、救いだしにきた命知らずであるやも知れませぬ」
「咲耶子をうばい返しに? ウム、しゃらくさいやつめら! 浜松城へ護送するまでは大事な擒人、かならずぬかりがあってはならぬぞ」
「はッ」
「伊部熊蔵や宿直の者はどうした」
「ご寝所に近づけては申しわけがないと、みな、この外側をかためております。なかにも伊部熊蔵は、腕のすぐれた若侍を選り、いちはやく白壁門へまいって斬りふせいでおりますから、追ッつけ四十や五十人の浮浪人ども、みなごろしにしてもどるでございましょう」
「そうか、しかしかんじんな、源氏閣の方は?」
「それはすぐこのご本殿の階上、三層までの階段をみな取りはずしてございますうえに、あの池のほうにも、侍を伏せておきましたゆえ、これまた、ご安心でござります」
周到な老臣が、臨機神速な手くばりに、石見守が寝ざめの驚愕もやや鎮まって、ほッと、そこで胸をなでおろしたかと思うと、何者であろうか、大廂のそとがわからクルリと身軽にかげをかすめて、廊下の切り欄間へしのびこんだあやしき