Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
天翔る鞍馬の使者
一
手に手に太刀をふりかざして、あわてふためく穴山一党のなかへ、天魔軍のごとく猛然と斬りこんだ。
ニッコと笑って、丘に立った咲耶子が、さッと一閃、笛をあげればかかり、二閃、さッと横にふればしりぞき、三閃すればたちまち姿をかくす――神変ふしぎな胡蝶の陣。
天翔る鞍馬の使者
一
きょうも棒切れを手にもって、友だち小猿を二、三十匹つれ、僧正谷から、百足虫腹の嶮岨をつたい、鞍馬の大深林をあそびまわっているのは、果心居士の童弟子、いが栗あたまの竹童であった。
「おや、こんなところへだれかやってくるぞ……このごろ人間がよくのぼってくるなア」
竹童がつぶやいた向こうを見ると、なるほど、菅笠に脚絆がけの男が、深林の道にまよってウロウロしている。
「オーイ、オーイ――」
とかれが口に手をあてて呼ぶと、菅笠の男が、スタスタこっちへかけてきたが、見ればまだ十歳ぐらいの男の子が、たッたひとり、多くの猿にとり巻かれているのでへんな顔をした。
「おじさん、どこへいくんだい、こんなところにマゴマゴしていると、うわばみに食べられちまうぜ」
「おまえこそいったい何者だい、鞍馬寺の小坊主さんでもなし、まさか山男の伜でもあるまい」