Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

「わーッ」

と、地軸をゆるがす歓喜の声。

「わーッ」

と、ふたたびあがる乱軍のなかの熱狂。しばしは、鳴りもやまず、三河勢はその勢いと、新手の精鋭のために、さんざんになって敗走した。

木隠龍太郎は、やはり愛すべき武士であった。かれはついに、主君の危急に間にあった。

それにしても、かれはどうして、小太郎山から、四百の兵を拉してきたのであろう。それは、かれについてきた兵士たちのいでたちを見ればわかる。

陣笠も具足も、昼のあかりで見れば、それは一夜づくりの紙ごしらえであろう、兵はみな、小太郎山の、とりでの工事にはたらいていた石切りや、鍛冶や、大工や、山崩しの土工なのである。武器だけは、砦をつくるまえに、ひそかに、蓄えてあったので不足がなかった。

この成算があったので、龍太郎は四日のあいだに、四百の兵を引きうけた。そして、その機智が、意外に大きな功をそうした。

しかし、一同は、ほッとする間もなかった。ひとたび、兵をひいた亀井武蔵守は、ふたたび、内藤清成の兵と合して、堂々と、再戦をいどんできた。

のみならず、人穴城を発した呂宋兵衛も、すぐ六、七町さきまで野武士勢をくりだして、四、五百挺の鉄砲組をならべ、いざといえば、千鳥落としにぶっぱなすぞとかまえている。