Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

「なあ昌仙、そんなものじゃないか」

「仰せのとおり、こうなるのも、頭領のご武運のつよい証拠でござる」

そばにいて、相槌を打ちながら、頭をさげた武士の容形、どこやら、見たようなと思うと、それもそのはず、人穴落城のときに、法師野までともに落ちてきて別れわかれになった軍師、丹羽昌仙だ。

席には、昌仙以外にも、人穴城から落ちのびてきた野武士もあり、あらたに加わったやくざ浪人もいならんでその数四、五十人、呂宋兵衛のお流れをいただきながらどれもこれも、軽薄なお追従をのべたてている。

三

ところへ、朱門をぬけて、本堂の階段からバラバラと駈けあがってきたのは早足の燕作。

「お頭、とうとう目っけてまいりました」

と、廻廊のそとへ、膝をついて大汗をふいた。

「おう、燕作か」

と、呂宋兵衛は、大広間からかれのすがたを見て、

「目っけてきたとは吉報らしい。ではなにか、勝頼の在り家が、知れたというのか」

「へい……それなんで」と燕作は、唾で喉をうるおしながら、

「じつあ、きょうも、それを探索するために、蚕婆とふたりで、加茂川の岸をブラブラ歩いていると、ごしょうちでがしょう、あの鞍馬の竹童のやつがボンヤリ堤に腰かけていたんです。