Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

でめぐり会ったなア。わかるかい、おぼえているかい? この鞍馬の竹童の顔を……」

と、口にはださないが、熱い思慕をこめて、ジイッとみつめているうちに、思いもうけぬ邂逅の情が、ついには、滂沱の涙となって目にあふれてくる。

そして、なにげなく愛撫の手が、クロの襟毛へ伸びようとすると、

「これッ」鞭をかまえながら、徳川万千代、

「わしの大事な飼い鳥へ、なんで手をふれるのじゃ」

「あ」

竹童はその声に、はじめてわれに返ったように、万千代のすがたと、あたりに群れているとんぼ組の少年たちを見まわした。

そして、だまって、頭をさげた。

「なんだ、おまえはッ。どこの子だ」

「わたくしは」

「あやしい小僧じゃ、敵国の間者であろう。おじいさまのお城へつれて、役人の手へ渡してくれる」

「アアもし、けっして、そんな者ではございません。わたくしは、たびたび東海道へもきております、伊吹村の独楽まわしです」

「なに独楽まわしじゃ?」と、みんなどよめきだして、

「独楽まわしなら廻してみろ! うそをついたら承知せんぞ」

と、腕まくりをして見せた。

「ハイ。独楽のご用ならおやすいこと、商売ですから、お望みにまかせてまわします。