Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

」

と、熱願した。

それは一同の希望で、ゆうべも月ノ宮の垢離堂で、血気の面々がみな口をそろえていうには、自分たちも闘士として出場し、この秋の徳川家司宰のもとにおこなわれる大講会をして木ッ葉微塵にしてやろうではないか――という意気があがった。

「痛快だ!」

「武田家の大行事を徳川家に踏襲されるよりは、この秋かぎり根絶させろ」

「それこそわれわれの願うところ、ぜひとも試合にでる」

「武をもって横行するやからの顔色をなくしてやろうぞ」

「武田は亡びても人ほろびずと、天下に名のりをあげることにもなる」

と、やむにやまれぬ鉄血の士が、膝をまげて伊那丸にすがる。

だが伊那丸は――ゆうべもいまも、

「ゆるす!」

という一言を、かれらの熱望にたいしてよういにあたえないで、

「……だが、冷静にこうしてながめているのもおもしろかろう」

と、微笑しているばかり。

柳に風である。

君ながらお憎い態度! とひそかに思いうらまれる。

また、小幡民部もあまり興味をもたない顔つきで、とりなしてくれるようすがない、それが他の者をしていっそうジリジリさせた。

腕鳴り肉うずく思いをのむとはこれだろう。