Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
で、手にあました浜松城の武士や、石見守から訴えたものであろう、御岳神社の衛士たちが数十人、ご神縄と称する注連縄を手にもって、
「ひかえろ! ひかえろ! ひかえろ!」
と叫びながら、松明をふって、石段の上からさっとうした。
これを、神縛の討手という。
神のお縄をあずかって、神庭の狼藉者を捕縛する使いである。理非はともあれ、御岳の掟「血を見るなかれ」の誓いをやぶった忍剣にたいして、とうぜん、そのご神縄がくだったのである。
四
「ああ、しまった!」
龍太郎をはじめ、蔦之助や小文治や、そして竹童たちは、忍剣が堪忍をやぶって力にうったえたのをむりとは思わないが、こまったことになったと、嘆声をあげていた。
すでに、かれが忍従の鎖をきって走った以上、それを止めることもできないし、かれに加勢することもできない。
拱手して傍観する? それも、友情としてしのびないではないか。
「どうしたものだろう」
龍太郎は、自分の難儀よりもとうわくした。
だが――その人たちよりも、もっと驚いたのは、群集の去ったあとで、矢来のそとにあんじてながめていた、小幡民部である、武田伊那丸である。