Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
そして、島田警部に、何かみょうなあいずのような目くばせをしました。
すると、警部のようすが、にわかに、かわりました。うつむきかげんにしていた姿が、シャンとして、メガネの中の両眼が、ギロリと光ったように見えました。
「明智先生、ご病気中をおきのどくですが、じつは、おむかえにあがったのです。ひとつ、ごそくろうねがいたいのですが。」
「えッ、ぼくに、どこへ行けというのですか。」
「世田谷の怪屋です。先生にぜひ見ていただきたいものがあるのです。」
「さっき、あなたは、世田谷の洋館は、まったくからっぽだと言ったじゃありませんか。そんなところへ、ぼくが行ってもしかたがないでしょう。」
「いや、どうしてもおつれします。そのために、わたしは、わざわざやって来たのですから。」
「ぼくは行かない。行く必要がない。」
「先生、あなたがなんとおっしゃってもだめですよ。こちらは三人です。あなたはひとりで、そのうえ病人です。かないっこありませんよ。それに、おくさんと女中さんは、さっきふたりの部下が、奥へ行って、声をたてることも、身うごきすることもできないようにしてきたのです。あなたは、まったくのひとりぼっちですよ。