Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とらのきば

虎の牙/透明怪人

江戸川 乱歩

Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme

Aozora Bunko

向こうの部屋は、かざりも何もない、まるで牢屋のようなきたない部屋です。三人の少年は、あきらかに、魔法博士のために、かんきんされているのです。いつのまに、つれてこられたのでしょう。

小林君が紙しばいのじいさんにおびきよせられたような、何かそれとにたやり方でつれてこられたのかもしれません。それとも、もっとおそろしい方法でゆうかいされたのかもしれません。

声をかけようとしても、厚いガラスにへだてられているので、どうすることもできません。少年たちは、小林団長がここにいることを、すこしも知らないのです。

すると、そのとき、鏡の一方のはじに、チラッと黄色いものがあらわれました。なにかゾッとするような、黄色と黒のだんだらぞめのものです。

虎の首です。金色に光った目が、少年たちを見つめています。むろん、首だけではありません。やがて、肩が見え、足が見え、猛虎の全身があらわれたのです。

小林君は、ハッと、息をのんだまま、身うごきもできなくなりました。

虎は、三人の少年に向かって、まっかな口をガッとひらきました。いまにも飛びかかろうとしているのです。

小林君は、目がクラクラッとして、目の前がスーッと暗くなるような気がしました。