Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
それは何千倍に大きくした魔法博士の顔でした。さしわたし一メートルもあるようなデッカイメガネの玉が二つ、その中に光っている、ほそいけれども、メガネの玉よりも長い目、小山のような鼻、くさむらのような眉、例の黄と黒のダンダラのかみの毛は、部屋の天井にただよう、あやしい雲のようです。
正面のゆかから天井までが、一つの顔なのです。よくもこんなに、にせたものだと思うほど、魔法博士とソックリの顔なのです。それが、ほそいつり竿を何十本もそろえたような口ひげを、左右にピンとのばして、ほら穴のような大きな口をあいて、笑っているのです。
ふたりの少年は、なんだかおそろしい夢でも見ているような気がして、しばらくはものも言えませんでしたが、よく見ているうちに、その顔はハリコのつくりもので、べつにおそろしいものではないことがわかってきました。
「ワハハハハハハハ。」
どこからかギョッとするほど、大きな笑い声が、聞こえました。
「きみたち、ビックリしているね。ワハハハハハハ、だが、こんなものにびっくりしちゃだめだよ。ここはまだ入り口なんだ。中にはもっと、ふしぎなものが待っている。