Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
みたいなやつじゃないかと思うと、ぼくはなんだかゾーッとした。
しかし、「透明人間」は小説なんだ。そんなつごうのいい薬ができるはずはない。目に見えない人間なんて、あるはずがない。ぼくは、自分のみょうな考えをうちけして、そのままうちに帰った。
ところが、ところがだよ。それから二―三日してぼくはまた、じつにふしぎな出来事にぶっつかった。そして、やっぱり、この東京に「透明人間」がいるんだと、考えないではいられなくなった。
きみたち、有楽町のガードの下に、クツみがきがならんでいるのを知ってるだろう。あのたくさんならんでいるところから、ずっとはなれて、ひとりぼっちで店を出している、十三―四歳の子どものクツみがきがあった。その夕方、ぼくは町かどに立って、友だちをまちあわせていた。そして、見るともなく、少年クツみがきのほうを、見ていたんだよ。
こわい顔の不良青年みたいなやつが、クツをみがかせていた。クツみがきのかわいい少年は、いっしょうけんめいにみがいて、青年のクツをピカピカに光らせた。すると青年はポケットに手を入れて、「こまかいのがないから、おつりをくれ。」と言っているようだった。