Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
あまりのことに、あきれはてて、ポカンと口をあけて、明智の顔を、みつめているばかりです。
「そうしておいて、ほんとうのぼくは、怪老人のすみかを、さがしあて、コックに化けて、すみこんでいたのです。かえだまをさらっていって、安心した犯人には、そこに大きなゆだんがありました。犯人は、人もあろうに、このぼくに、自分のかえだまになれと、命じたのです。
犯人も、さるものです。やっぱり、ぼくとおなじようなことを、考え、かえだまをつかって、警察をあざむこうとしたのです。
ぼくを怪老人に化けさせ、わざと、とらえられて警察を安心させたうえ、いよいよ、おそろしいことをたくらもうとしたのです。
では、かえだまのぼくと、いれかわった、ほんとうの怪老人はどうしたのでしょう。もとの黒川記者にもどったのでしょうか。いや、そうではありません。世界じゅうで、いちばんうたがわれない人物、すなわち、探偵に化けたのです。明智はとりこにしてしまったと、思いこんでいる犯人は、自分が明智に化けて、警察に、ひとあわ、ふかせようとしたのです。つまり、ゆうべ、焼けビルの樋をつたいおりて、わざとパトロールの警官に発見された明智こそ、犯人が化けたものです。