Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
そして、とびらが、何かに引かれるように、スーッとしまったかと思うと、「ウォーッ。」と一声、おさえつけたような、うなり声が、聞こえてきました。
ああ、あの声です。昼間、魔法博士が舞台から消えたとき、見物たちの耳をうった、あのぶきみな猛獣のうなり声とそっくりです。
小林君は、もうむがむちゅうで、かけだしました。あとからあの怪物が追っかけてでもくるように、死にものぐるいで逃げました。そして、洋館の入り口に見はりをしている警官のそばにたどりつくと、やっと元気をとりもどして、ことのしだいをつげるのでした。
警官は、おどろいて近くの交番から、このことを本署に電話で知らせました。そして、しばらくすると、本署からピストルを持った数名の警官が、かけつけて来ました。
もうすっかり夜になっていましたから、警官たちは、手に手に懐中電灯をふりかざし、八幡神社の社務所の人を呼びだして、それを案内役にして、一かたまりになって、社殿に近づきました。
警官たちは、みなピストルをサックから出して、手に持ち、いざといえば、うてるように、かまえながら、サッと社殿のとびらをひらきました。