Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
「とてもみんなは、たべられないだろうね。まあ、塔の屋根からたべはじめるんだね。さあ、ここにナイフもホークもある。えんりょなくやりなさい。」
ふたりの少年は、うたがわれてはいけないと考えて、塔の屋根をナイフで切って、たべましたが、このおじいさんが魔法博士かと思うと、ちっともおいしくありません。たべないさきから、おなかがいっぱいなのです。
しばらく、それをながめていた老人は、大声に笑いだしました。
「ワハハハハハハ、きみたち、子どものくせに、あまいものが、あまりすきでないとみえるね。よし、よし。それじゃあ、またあとで、ゆっくりたべることにして、きみたちに、おもしろいものを見せてあげよう。さあ、こちらへおいで。」
二少年は、まるでネコの前のネズミのように、老人に何か言われると、いやだと思ってもさからうことができないのです。しかたなく、老人のあとについて部屋を出ました。
また廊下を、いくつかまがって、一つの広い部屋にはいりました。こんどは、まえの部屋とちがって、ひどくうすぐらいのです。目がなれるまでは、何があるのか、よくわかりませんでしたが、やがて、向こうのすみに、ふとい鉄棒のはまった、大きな檻がおいてあるのが見え、それといっしょに、動物園のけだもののにおいが、プーンと鼻をうちました。