Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
「あの檻の中に何がいるか、こちらへ来てごらん。」
老人にせきたてられて、二少年は、檻の正面に立ちました。うすぐらい檻の中には、一ぴきの大きな虎が、うずくまっていました。
「これはたいせつなわしの宝ものじゃ。わしのまもり神じゃ。よいかな、わしの言うことをきかぬやつは、この檻の中へぶちこんで、虎のえじきにしてしまうのだよ。わかったかな。」
老人は二少年をジロリとにらんでおいて、コツコツと檻の鉄棒をたたきました。
「これ、ヨーガ、ヨーガ、お客さまじゃ、起きて、お客さまに、あいさつせぬか。」
猛虎は、かいぬしのことばを聞くと、ねむりからさめたように、ガバとはね起き、背中の毛をさかだて、まんまるな目で二少年をにらみつけ、まっかな口をひらいて、ゴオオ……と一声ほえました。
少年たちは、思わず、タジタジとあとじさりしました。なるほど、勇一少年が「とても逃げだすことはできない。」と言ったわけがわかりました。それにしても、花田君を背中にのせたり、自動車にいっしょに乗ったりしたのは、この虎だったのでしょうか。花田君はジッと虎の顔を見ていましたが、どうもよくわかりません。