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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

相手は何処からも扶持も禄も貰って居る武家じゃ無いが、新宿の内藤家、青山の村越家などというと、東照宮様御入国前からの家柄で、大公儀からも格別の御会釈があり、江戸も下町などでは、思いも寄らないほど威張ったものです」

下町っ子の八五郎に取っては、まだ江戸の山の手に残る豪族の、一種の潜勢力が不思議でたまらなかったのです。

「で、お前のことだから、行って見たことだろうな」

「時分時で財布は御存じの通り北山でしょう、江戸名題の豪族のお菜はどんなものかと――修業のために」

「呆れたものだ」

「行って見ると、聴きしにまさる豪勢な暮しでしたよ」

「聴きしに優ると来たか、お前の学もいよいよ却を積んで、近頃は俺にもわからねえことがあるよ」

「あの娘もそう言いましたよ、せめて口説は江戸言葉にして下さい――とね」

「殴るよ、畜生」

「へッ、へッ、親分はまた自棄に気が短くなりましたぜ」

「ところで――」

「そうそう村越長者の話でしたね、お濠は用水堀の、角櫓は火の見と素性はわかったが、中へ入って見て驚きましたね。万両分限だか何んだかは知らないが、まるであれは小大名のお下屋敷か、木口のことも何んにも、あっしには見当もつきませんが、兎にも角にも大したものですぜ親分」