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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

「腹を立てて帰りましたよ。二千両の御用金を覗う曲者があると教えてやっても、門の中へは一歩も入れてくれません。町方の役人に付き合うと、不浄が感染ると思って居るんですね。この寒空に一と晩塀の外で張番させられちゃ、犬だって楽じゃありませんよ」

「それで平次親分は腹を立てたというのか」

「一杯呑んで寝ることに極めたそうですよ。御武家のお守なんか、真っ平ですって」

「相変らず銭形平次だ、良い気持だよ」

「お陰であっし達だけ残されてしまいました。あまり良い気持じゃありませんよ」

「愚痴を言うな、曲者が出たら、拙者が手取りにしてやる、憚りながら――」

「おっと、弓馬槍術、ことごとく皆伝でしょう」

「お前の方が知って居る」

この浪人者を相手にして居ると、全く際限ありません。

「ところで、その旦那の腕前で、二度も曲者を逃したのはどういうわけです」

「逃したわけでは無い、見付からなかったのだ」

「へェ、成程ね」

「それより猿の毛を調べたか、人間の潜れそうも無いところへ忍び込んで、中から戸を開けてやるのは、猿の外にはあるまいと思うが――」

「よく調べて居りますよ。――旦那が御存じの信吉などは、一番怪しいわけで」