Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
お組の声はすっかり萎れて居ります。お園と張合って、一寸も退けを取らなかったお組にしては、それは思いも寄らぬ挫けようです。
「おっ母さんなんて、言って貰い度かァありませんよ、先刻掴み合いをしたばかりのお前さんを通しちゃ、娘だって浮かばれないにきまって居る」
「でも」
「さァ、帰って下さい、大夕立が来なきゃ、舞台の上で、お前さんが掴み殺したかも知れないじゃないか」
母親のお槇は、頑として関所を据えるのです。
「八、放って置くと、又何が始まるかわからない、お前が口をきいて、お組師匠を隣の部屋まで通して貰うがいい」
平次は見兼ねて仲裁案を出しました。それから一と揉みの後、八五郎のとぼけた調子が、どうにか母親を撫めて、お園の死骸のある隣の部屋まで、お組は誘い入れられました。
「師匠、大層な萎れようだね」
平次は近々と膝を寄せました。
「でも、私と喧嘩をして、間もなく死んだと聴いて、私はもう、居ても起ってもいられなかったんですもの」
お組は顔を挙げました、鬘下が露を含んだようで、浴衣に染めた源氏車が、重々しく肩にのしかかるのです。
殺されたお園より一つ二つ若くて、三十前後と聴きましたが、磨き抜かれた肌の美しさや、よく整った顔立は、どう見ても二十四、五としか見えず、お園のややブロークンな道具立の魅力に比べて、それは端正な古典的