Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

三

た」

「それから」

平次にも、少しばかり話が面白くなって来た様子です。

「――でも握りっ拳一つじゃ、斬り結ぶわけに行かねえ、さすがの吾妻屋も持て余して居るところへ同じ運座の帰りのこれも俳人仲間の湯島の国府弥八郎様が通りかかり、驚いて飛込んで、マア/\と引わけた」

「それっ切りだろう、女出入はそんなことで市が栄えるのが筋書きさ」

「ところが今度は泥んこになった吾妻屋が納まりませんよ、このなりじゃ恋女房のお染のところへ帰れない、第一武家が町人を暗討にするとは卑怯千万、この納まりをどうしてくれるとねじ込んだ」

「成程な、――で、どう話がついたのだ」

「つきませんよ、どっちも詫を入れる気は無いんだから、仲に入った国府弥八郎さんも大困り、いずれその内に、ジャン拳か何んかで格好をつけるでしょうが――」

「そんな事で済むのかな」

平次はこの事件の底に、何やら根強く横たわって居る、無気味な人の怨みを感じないわけには行かなかったのです。

三

果して、吾妻屋永左衛門と、大井久我之助の鞘当ては、一応表向きは納まりましたが、二人の心持は執拗に深刻に、行くところまで行き着いてしまったのです。