Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
二
「ヘェ」
「それから江島屋の内輪の様子、暮し向き、養子の与茂吉の里方、下男の幹助と下女のお六の身許から請人、日頃の心掛、お艶の親達の様子、世上の噂――」
「――」
「それ位のことがわからないお前ではあるめえ、今後お艶の顔ばかり見て、デレりとして帰って来ると、笹野様にお願いして、島送りの役人に付けて、八丈島へやるから、そう思え」
「やりますよ、やりますとも、それ位のことなら、わけはありませんよ」
八五郎はまことに這々の体でした。
二
「親分、今日は」
その翌る日でした。八五郎はひどく上機嫌で、泳ぐように狭い路地を、平次の住家の格子に辿り着くのでした。
「どうだ、島送りの役人に付いて行く気になったか」
「冗談で――三宅島や八丈島に、良い新造が居るとわかれば別ですが」
「あんな野郎だ、呆れて物が言えねえ」
「ところで、親分に言い付けられたのを、一と通り調べて来ましたよ、もっとも、合間々々に江島屋へ行って、あの娘にも逢いましたがね」
「又、デレ/\と顔ばかり見て居たろう」
「ところが、今度は、親分に教わった通り、首から上は見ないことにしましたよ、物を言うんでもソッポを向いてね――お前の面なんざ見たくも何んとも無い――てな顔をして」