Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
、猿轡まで噛ませて家中を捜し廻り――どうせ金のある筈はねえが、こいつはサバした貧乏だ、せめて、十手位は持って居そうだと思ったのが此方の間違えだ、せめてこれでも――と御用の提灯とお奉行所の手形を持って行ってしまいましたよ」
「それっ切りか」
「それっ切りならいいが、私の頬っぺたを匕首で叩いて、口惜しいじゃありませんか――良い婆さん振りだが、少しヒネ過ぎたなんて、つまらない事を言いながら、お比奈さんを引寄せて、その頬っぺたへ、自分の頬っぺたを持って行くんですもの。私はもう飛付いて引っ掻いてやろうと思いましたが、縛られた上、口の中へ汚い風呂敷を詰められちゃどうすることも出来ません」
「で?」
「それでもいい加減に諦めたと見えてお比奈さんと私を押入の中へ投り込み灯を消し――火の用心に気をつけろ火鉢にはまだ火があるぜ――なんて、余計な世話まで焼いて、後ろ戸を閉めて行ってしまいました」
「人相や身体付き、声などに叔母さん心覚えは無かったのか」
「ありませんよ、泥棒なんかに近づきは、――でもたった一つ気の付いたことがあります」
「――」
「身扮も言葉の様子も、町人かやくざでしたが、頬冠りの手拭の下に、ふくらんで居る髷の格好は、野郎頭じゃありません、あれは髷節が高くて、固鬢付けでカン/\に固めた武家の髷に違いありません、ねえお比奈さん