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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

二本差には違えねえが、薄墨華魁に入れ揚げて、小藩のお留守居だったのが永の暇になったとかで」

「――」

「ちょいと金があって好い男で、へえけえは下手だが小唄と鼓の上手で、これは間違いもなく薄墨の深間だったそうですよ。今は浪々の身で金っ気とは縁が無い。薄墨の年の明けるのを待って二人は一緒になろうなんてケチな事を考えて居ると、横から飛出した吾妻屋永左衛門が、千両箱を杉なりに積んで『お先に御免』とも何んとも言わずに、薄墨華魁をしょっ引いて行き、誰にも相談をせずに、元服させて『お染』と親のつけた名前で呼ぶことにした――こいつは大井久我之助、納まらないのも無理はないじゃありませんか」

「無理とは言わないから、其先はどうした?」

「八月朔日のあの大雨の降った晩――春日町の運座のけえへ行った吾妻屋永左衛門、供の小僧を先へ帰して、たった一人でお弓町へ差かかると、いきなり闇の中から飛出して斬りかけた者がある――誰だと思います、親分」

「お前でねえことは確かだ」

「銭形の親分、さすが眼が高え」

「ふざけちゃいけねえ」

「浪人者の大井久我之助ですよ。二本差の癖にしやがって、女を奪られて、町人に暗討を仕掛けるなんて、風上にも置けねえ野郎じゃありませんか、幸い吾妻屋永左衛門、少しやっとうの心得があるので、泥の中へ引っくり返っただけで、怪我はしなかっ