Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
【第二回】
一
八丁堀組屋敷からは、与力笹野新三郎の使いで、若い下っ引が飛んで来ました。まさに、八五郎のところから盗み出された、御用の提灯と、奉行所の手形が悪用されて居るに違いありません。
【第二回】
一
「親分、妙なことになりましたが――」
フラリと八五郎がやって来たのは、それから四、五日経ってからのことでした。
「何が妙なんだ、大層腐っているようだが」
そういう平次も、黒雲五人男の跳梁に任せて、影もつかめない昨今を、珍らしく腐り続けて居たのです。
「あの、新鳥越の越中屋の山之助がやって来ましてね」
「お比奈の兄と言った方が手っ取り早いぜ」
「そのお比奈さんの兄が、青い顔をしてやって来て――向う柳原のあっしの家へ、暫く泊めてくれないかという相談なんで」
「新鳥越から向う柳原は、少し遠過ぎるぜ、あの小布屋の店はどうするんだ」
「暫く休むんだそうですよ」
「フーム」
「詳しく言うとこうです。あの山之助が、黒雲五人男の素性や名前を、あっしに漏したでしょう」
「――」
「それを嗅ぎつけた黒雲五人男の仲間が、どこで何う訊き出したか、山之助の奉公している越中屋を突きとめ、術を変え人を換えて山之助をつけ狙って居るんだそうです」