Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
四
「親分、驚きましたネ」
「驚くことは無いよ、三本共毒の入って居る方が、筋道がはっきりして居るんだ、――今日はこのまま帰って考えて見るとしよう」
平次はそのまま事件に背を見せるのでした。
四
毒酒事件がそのまま迷宮入りになって、銭形平次の叡智も、一向埒があかぬまま、幾日か過ぎました。
この辺で八五郎が、「大変」を持ち込んで来る段取ですが、今度は思いも寄らぬ方面から、その「大変」が舞込んで来たのです。
吾妻屋の手代佐太郎は、あの日から行方不明で、主人永左衛門の葬いが済んでも帰って来ず、平次は精一杯手を伸して居たにも係らず、そのまま江戸の坩堝の中に溶け込んでしまったかと思われてから四日目、橋場の渡しの近くに、佐太郎らしい水死人が上ったという知らせを、吾妻屋の内儀お染の弟、あの美少年の米吉が教えに来てくれたのです。
平次と八五郎が橋場へ行って見ると、丁度検視も済んだばかり、吾妻屋から番頭の嘉七と、小僧の春松がやって来て、死骸を引取って行こうという間際でした。
「銭形の親分さん、大変なことになりましたが」
重なる不祥事に、番頭の嘉七は泣き出しそうにして居ります。