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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

四十二、三の立派な内儀ですが、夫に死なれてからは、奉公人を引廻して佐渡屋の身上を護り通して居るので、何となく気象は男性化して、近づき難いものを感じさせるのでした。

「親分、御苦労様、小僧の倉松と芸子が一人見付からないそうですが――でもこれだけで済んだのは、皆さんのお蔭でした」

そう言って、さすがに眼を伏せるのです。

「飛んだ災難――と言い度いが、実は内儀さん、あの櫓は落ちるように、縄を切って置いたものがあると聴いたら、驚くだろう」

「親分、脅かさないで下さいよ、そんな馬鹿なことが――」

気丈らしい内儀も、あまりのことに固唾を呑むのです。

「鳶頭の藤次郎にそう言われて、此眼で切られた縄を見て来たが――」

「まァ、そんな事が」

「誰がいったい、佐渡屋の者を皆殺しにしようと企んだのでしょう、ね、内儀さん」

平次はグイ/\と突込むのです。

「そんな者があるわけは無いじゃありませんか、人を怨むにしても、程があるのに」

「その通り、人を怨むにも程がある。四十人も水の中へ落して、誰が死ぬかわからないような細工をするのは、あんまり無法で勘弁ならないじゃありませんか」

「親分、是非それを見付けて、磔刑なり火焙りなり、思い知らせてやって下さい」