Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
平次は早くも、この企ての奥に、並々ならぬ用意のあることを見て取ったのです。
「鳶頭の銀次は茶が好きじゃないから、半分しか呑まなかったんで、一番先に気が付いたそうですよ、ハッと思って見ると、本堂に担ぎ込んで、台の上へ杉なりに積んだ、三つの千両箱が無い、思わず這い寄って、空っぽの台を叩きながらわめき立てたということですよ」
「で?」
「続いて、阿波屋の夫婦も、四人の人足も気が付いたが、肝甚の娘お由利と、手代の宗次郎の姿が見えない――娘は庫裡に行って居る筈――と、廊下伝いに行ってみると、廊下の端っこに、手代の宗次郎が、胸を一と太刀、心の臓をえぐられて、蘇芳を浴びたようになって死んで居る」
「娘は?」
「庫裡に居ましたよ、正体もなく睡りこけて、両手にひしと曙染の大振袖を抱いたまま」
「装束を変えて逃げたのか」
「曲者はその小姓にきまって居ますが、何処へ逃げたか、まるで見当もつかず、第一、三千両を持って行ったとすると、合棒が無きゃなりません」
八五郎は八五郎だけの知恵を傾けるのです。
「ところで、先刻から春徳寺の住職も小僧も出て来ないようだが、何処へ行って居るんだ」
「それが大笑いで」