Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

二人共泳ぎは達者だが、お絹は水へ落ちなかったし、小僧と芸子を殺しただけで、お仕舞いになってしまった――憎い奴等じゃないか」

「味噌汁は?」

「前の晩、与之助がお勝手へ忍び込んで、味噌を良い加減杓子に取わけて、その中に毒を仕込んだのだよ、疑いはお夏へ行くにきまって居るじゃないか」

「いよ/\以て太え奴で」

「与之助は味噌汁なんか呑みやしないのさ、呑んだと見せて前掛に吸わせ、何んかイヤなものでも喰べて、吐いただけなんだ。順庵さんも、そんな事もあるだろう、与之助の容体は腑に落ちないところがある――と言って居たよ」

「それから」

「自分の寝て居る二階から庇伝いにおりて、窓から入ってお絹を殺したのさ、どうせ自分のものにならない娘なら、殺した方がいいと思ったのだろう。手摺に干してあるお夏の寝巻を冠って、女に化けたのはいかにも細工過ぎたよ」

「どうして親分は、与之助とわかったんです」

「桟敷を落したのは、水へ落ちた者――二人の仕業だ、前から少しは縄を切って置いても、端っこの二ヶ所は水へ落ちる覚悟でなきゃ切れない、その縄を切った剃刀は品吉の物で、これで切りましたと言わぬばかりに、庭の松に引っ掛って居たろう」