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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

平次の言葉は丁寧ですが峻烈でした。

「いえ、いえ違います、違いますよ、そんなことはあるものですか、あの人は、確かに男」

「証拠は?」

「私が振袖に縋りつくと、それをパッと脱ぎ捨てて、用意の絆纏に頬冠りをして外に飛び出しました。お乳と胸毛と――そんなものを皆んな見てしまったんですもの」

「――」

「あの方は私に囁きました、いつかは又逢おうと」

こう言われると、平次の築き上げた空想の構図も、すっかり突き崩されてしまいます。

「そしてあの小姓が引揚げる時、宗次郎を刺したのも、お嬢さんは見て居たでしょうね」

お由利は激しく頭を振ります。恐らくその時は、昏々として麻睡させられて居たのでしょう。

平次は黙って引揚げる外は無かったのです。明神下まで帰って来ると、夜更けにも拘らず、八五郎が待って居りました。

「どうした八、わかったか」

「非人頭のところへ行くと一ぺんにわかってしまいましたよ。片鬢の禿げた乞食の爺が、中気で身動きも出来なくなったのを、綺麗な若い女が来て、知辺の者だからと引取って行ったそうですよ。もっとも、場所は草加で、少し遠いからわからなかったわけで、あっしが一度見たように思ったのは、満更夢では無かったとわかりましたよ」