Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

いやまあ、後先はドチラでもよいが、拘り合いだから三人とも、御検視の来るまで控えていてもらいたい、御迷惑だろうがどうも已むを得ん」

そこへ、また一人の辻番が、菰をかかえてやって来て、

「エライことが出来たなあ」

菰を女の屍骸へうちかけて、

「好い女だなあ、恋の恨みだろうか。いったい、ここでやっつけたのか、殺してここへ持って来たのか」

菰をかぶせてしまうのを惜しそうに、その屍骸を見比べていると、

「エエ、それは殺してここへ運んで参ったのではございません、あの土手の上で、なぶり殺しにして置いて逃げました、殺した人は男には違いありませんけれども、決して恋の恨みではございません、殺したくって、殺したくって、堪らない人なんでございます、よほど腕の利いた人で、無暗に人が殺したいのです、手にかけておいて、矢の倉の方へ逃げました」

突然にこう言い出したのは、人数の後ろに超然として、見えない眼をみはっていた弁信であります。

「エ、お前はそれを見ていたのかい」

辻番もその他の者も驚きました。弁信の言い分があまりに突然であったから、辻番らは呆気に取られているところへ検視の役人が来ました。