Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
「向うで忙がしかったんだ」
「もう御用が済んだのかい、またおじさん遊ぼうよ」
「うむ」
「おじさんがいる時分にはね、みんなしてこの家の中へ入って遊んだんだけれど、今は誰も入れなくなってしまったよ」
「そうかい」
「おじさんが帰って来たから、おいらたちもこの家の中へ入って遊んでいいんだろう」
「そうはいかねえ」
「どうして」
「もうここは俺らの家じゃねえんだ」
「おじさんの家はどこなの」
「俺らの家か、俺らの家は下谷の方だ」
「遠いんだね、もっと近いところへ越しておいでよ」
「うむ」
「おじさん、槍を持って来なかったのかい」
「うむ」
「持って来ればいいに。みんな、このおじさん知ってるかい、背が低いけれど槍が上手なんだよ」
「知ってまさあ。家のチャンなんぞも、そいってらあ、槍でもってここの家へ入った浪人者を追い飛ばしたんだね、おじさん」
「うむ」
「えらいね、おじさんは見たところ、子供のように見えるけれど、あれで子供じゃねえんだって、家のお母アもそいってたよ」
「そうだよ、おじさんは背が低くって可愛いところがあるけれど、あれで年食いなんだって。おじさん、幾つなんだい、教えて頂戴よ」
「うむ」