Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

「その両国へ出ないで、新大橋を渡って行きたいと思うのだが」

「新大橋……左様ならば、これを真直ぐにおいでなさいまし、わたくしもそちらの方へ参りますから、なんなら……」

と言いながら按摩は、静かに歩いて竜之助の前を通り過ぎて行きます。

「今、両国に身投げがあったそうでございますね、でも助かったそうでございますよ」

按摩は自分の気を引き立てるために、わざとこんなことを言って、

「米沢町のお得意へ参りましてな、ついこんなに遅くなってしまいましてな、先方では泊って行けとおっしゃって下すったんですがね、ナーニ夜道は按摩の常だと言って、こうして出て参りましたよ、送って下さるというのを断わりましてな。自慢じゃあございませんが、これが勘のせいで……わたくしも新大橋を渡って本所へ参るんでございます、これからまだ一軒お寄り申すところがありますから、それへ寄って、本所の二ツ目まで帰るんでございます。按摩ではございますが二ツ目へ帰ります。当節は世の中が物騒でございますから、うっかり夜道はできませんけれど、そこは按摩でございますから……おや、危のうございますよ、ここに水溜りがございますから」