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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

Lesen Sie 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.247 Zeichen · 229 Bildschirme

Aozora Bunko

塩田夫人――そして四阿のうしろへ逃げてゆきました。

芦田――何? ほんものの仮面強盗? ど、どちらへ行きました?

島村夫人――もう十分も前にどこかへ逃げて了いました。

牧――どうしてすぐに知らせて下さらなかったのです?

塩田夫人――賊がピストルをつきつけて、十分間手をあげてじっとしておれ、声を出したり、動いたりしたら命がないっておどしたもんですから。

正木夫人――そして、その間に賊は逃げたのです。

久子――わたしは、はじめのうちは青木だとばかり思っていたもんですから(青木の手首の手錠を見て)あっ、まああなたはどうなすったのです。

健作――まちがいだ。途方もない間違いが起こっちまって、こうわかったら、すぐにこれをはずして下さい。手先がしびれるようです。

芦田――牧君、ともかくあれをはずしてあげなさい。(牧が青木の手錠をはずす)それでどうしたんです、奥さん?

久子――あとのお三方がひどく吃驚して慄えていらっしゃるのを見て、妾どもの計画がすっかりうまく行ったと内心に喜んでいましたところが、そのうちにむこうの男に注意されて気がつくと、どうもうちの声とはちがうのです。