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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

Lesen Sie 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.247 Zeichen · 229 Bildschirme

Aozora Bunko

第二場

金がわるいんだ。貴様の心を腐らしたのも、文枝さんを人でなしにしたのも、みんな金のせいだ! 僕は、金に復讐するんだ! 世界じゅうの、世界じゅうの、金をもった奴に復讐するんだ!

――舞台 暗転

第二場

東山のアパート。再び十年後にかえる。東山はベッドに寝ている。

東山――(ベッドの上に起き上がって)ああまたあの夢を見た。この十年の間、俺は毎日のように、あの夢にうなされては眼がさめる。十年もたった今でも、あの時の光景は、まだ眼の前にまざまざと生きている。あれから今日まで、三千六百日の間、俺は、ただ一つの観念のために生きてきたのだ。復讐! 金のための復讐! そうだ、この人間の世界の、ありとあらゆる美しいものは、すべて金のために汚されている。すべての罪悪は金のためにかもされている。俺は、文枝さんもうらまん。文枝さんのおやじもうらまん。ただ金をうらむんだ。金があの人たちの心を腐らしたんだ。俺はあれから十年の間金に復讐しようと思って、天下の金持ちどもを片っ端から敵としてたたかってきた。いま日本全国の金持ちどもは、俺の名を聞くと身慄いしている。仮面強盗という名をきいただけで、全国の金持ちどもは慄えあがっている。