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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

Lesen Sie 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.247 Zeichen · 229 Bildschirme

Aozora Bunko

さてこの事件があってから二三日たったある日のこと、僕は夕刊の締切がすんで、大組ができあがってから、社会部長の成田さん(これも仮名)、だかと行きつけの喫茶店へ珈琲をのみに行った。そして珈琲をのみながら、全く何の気なしに遠藤博士ともあろう学者が、あんな出鱈目な学説を堂々と発表するのはおかしい、これには何か事情がありそうだと、口を辷らしたもんだ。

すると社会部長は急に熱心になって、「そうかも知れんね。ことによると大学部内に何か軋轢があるかも知れんから、君一つしらべて特別記事にしたらどうだ」という話である。特別記事をとると、その内容の価値に応じて、僕の社では五円以上の特別賞与がおりることになっていたので、実をいうと、浅間しい話だがこの五円の賞与に僕は食指を動かしたというわけなのである。

ところが、大学の方へ色々さぐりを入れてみたが、どうもこの方では別段、特別記事になりそうなねたはさぐり出せなかったので、僕は、博士の病院の方へ探訪の触手をのばしたものである。もともと僕の社では、この事件では、博士の肩をもっていたのだから、博士の病院へ出入りするには都合がよかったのだ。