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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばいりせんせいぎょうじょうき

梅里先生行状記

吉川 英治

Lesen Sie 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.260 Zeichen · 418 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「いけませんよ、旦那あ」

権三郎の下職の為吉というひょうきんな男が下で手を振った。

「おまえ達は職人だから休めといわれたんじゃ、よけいに休むことはできませんや。旦那の一所懸命は、お役人の一時仕事ってやつで、こちとらの眼から見ると、いちばんよくねえ遣り口ですぜ」

「なんだ、役人の一時仕事とは」

「こちとらの仕事を見ていて、時々、これ見よがしに、手出しをして見せる。……止めたい時には止められるんだから、いくらだって、力を出せますよ。そしていいかげんな頃になると、すずしい顔をして行ってしまう」

「こいつめ、佐々さんにかこつけて、おれのことをいってやがる」

親方の権三郎が、為吉の顔を押しとばすと、為は、わざと大げさに顔をかかえて、

「広厳寺へ行って、渋茶とせんべいでももらって来ましょう。佐々の旦那、なにかお寺へことづてはありませんか」

機螽のとぶように、為は草原のなかを、駈けて行った。

二

「ははは、おかしな男だ。しかし、あれがおるので、ここの作業場はつねに明るいな。ああいう男は、よく小馬鹿にされがちだが、実はなかなか大事な存在だ」

塚のうえから降りて来ながら、佐々介三郎がつぶやくと、石工の権三郎も、