Japanische Klassiker mit Furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lesen Sie 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 209.260 Zeichen · 418 Bildschirme
いよいよみな黙りこくッて仕事に向っていると、また、
「耳がないのか。どいつも、こいつも」
為吉が、ついにいきなり、
「なんだっ」
と、腰をあげて、三人を睨めかえした。
へらへらと、ひとりの浪人者が笑い出した。そして馴々しく、為のそばへ寄って、
「やあ、いつかの大将だな、そういつまで眼にかど立てているな。よく水汲みしておる、勘太というか、あいつもあれ以来は、すっかり俺におとなしくなってしまった。武士にたてを突くなど、損得を知らぬ骨頂というものだぞ」
「ここは仕事場だ、あっちへ行ってくれ」
「わかったか。ははは」
「あっちへ行ってくれ」
「いや、きょうは俺のほうから用事があるのだ。そこの小屋が空いたようだから、三日ばかり貸してもらいたい。ついでに、貴さまたちも、三日ばかり仕事を休め」
「じょうだんいっちゃ困る。年内にやりあげるので、あとの日数も足らないところだ」
「だれが、じょうだんを申したか、まッこのとおり、俺はほん気でいってるのだ。俺のほうでも年の暮どうしてもここが要用なのだ」
「要用だって、ひとの仕事場へ来て、仕事を休めの、小屋を空けろのと、そんなばかなはなしがあるもんか」