Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
こなたより奉行所へ密告したため、アレ見よ、沖でも、この通りなさわぎをしているわい……小きみよい悪党ばらの最後じゃ」
穴山梅雪は、帰館すべくふたたびまえの駒にのって、持ってきた黄金をも取りかえし、武田伊那丸をも手に入れて、得々と社頭から列をくりだした。
「手はじめの御奉公、首尾よくまいって、民蔵めも面目至極です。殿のご運をおよろこびもうしあげます」
「ういやつだ。こよいから余の近侍にとり立ててくれる。伊那丸の縄をとって、ついてこい」
いっぽう、捕手にかこまれて、引ッ立てられた龍巻は、この態をみると、あたりの者をはねとばして、形相すごく、民蔵のそばへかけよった。
「畜生。う、うぬはよくも、おれを裏切りやがったな。一どは、縄にかかっても、このまま、獄門台に命を落とすような龍巻じゃねえぞ。きっとまたあばれだして、きさまの首をひンねじる日があるからおぼえていろ!」
「おお、心得た。だが、拙者は腕力は弱いから、その時には、また今夜のように、智慧くらべで戦おうわい」
久しぶりに、小幡民部らしい口調でこたえた民蔵は、子供の悪たれでも聞きながすように笑って、他の武士たちと同列に、梅雪の館へついていった。