Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「無念」

一代の軍師、小幡民部も、腕の勝負ではいかんともすることができない。はねおきようとすると、はやくも、呂宋兵衛の山のような体がのしかかってきて、グイとのどわをしめつけ、

「おウ、てめえが伊那丸の腰について、穴山梅雪を討ったという小ざかしい小幡民部というやつだな。こりゃいい首にめぐり会った。山荘へのみやげにしてやる。覚悟をしろ」

鎧通しをひきぬき、逆手にもって、グイと民部の首根にせまった。民部は、そうはさせまいと、下から短剣をぬき、足をもがき、ここ一髪のあらそいとなって、たがいに必死。

伊那丸も咲耶子も、みすみすかたわらにありながら、いまの雷火にふかれて、ふたりとも気を失ってしまっている。

「うーむッ」

もみ合っているふたりのあいだから、おそろしい苦鳴があがった。さては、民部が首をかき落とされたか、呂宋兵衛が脾腹をえぐられたか、どッちか一つ。

三

さきにはね起きたのは、呂宋兵衛であった。

かれの左の足に、一本の流れ矢がつき刺さっていた。つづいて民部も飛びおきた。またすさまじい短剣と短剣の斬りあいになる。

「やッ、呂宋兵衛、ここにおったか」

そのとき、ゆくりなくもきあわせた巽小文治が、朱柄の槍をしごいて、横から突っこんだ。